最近の記事
2012年04月03日

英語スピーキング 本当に使える教材

英検1級の2次試験以来、スピーキングに関する考え方は完全に変わりました。
一つの結論に到達したので、それを書きます。

英語のスピーキングは日本人の大人にとっては身に付けるのが一番難しいスキルかもしれません(子どもならスピーキングの方が楽な面もあるかもしれませんが)。

少なくとも自分はそうです。writingも得意ではなかったのですが、フレーズを覚えて、コネクトさせる方法を覚えたら、毎日書くなどしていると明らかに良くなっていく、すらすら書けていくのがわかります。

一方スピーキングは、これだけ勉強してきても、いつまでたっても自信ありますと言える日がこないです。結局一体どれくらい話せるのかその場にいない限りは正直わからない部分があるのも難しい点です。

しかし、このもっとも高度なスキルを身に付ける「方法」「心構え」に関しては概ね理解できました。

3点です。大事なことはたったの3点です。

1、単語、というかフレーズをどれだけ深く理解し自分の使える駒に仕上げているか
2、それらの駒を一瞬で吐き出せるか
3、日英の文化的差異発想の差異、などを理解して相手側の期待に応えられるか

短くすると、

深さ
瞬間使用
期待の理解


この3点を意識して学べば、いかなる教材もスピーキングに使える教材へと変貌します。
そういう意味では本当に使える教材というのは存在しないといえるし、ほぼすべての教材が本当に使える教材とも言えます。全ての言語材料はつまるところ、「宝物」なのです。

とはいえ、これらを鍛えることに特化した教材というのもありますので、カテゴリーを四つに分けて以下に少し紹介します。
第一カテゴリーは深さと瞬間使用まで持って行くための<メソッド重視型>
第二カテゴリーは瞬間使用まで持って行くための<量ゴリ押し型>
第三カテゴリーは深さと瞬間使用を高度な内容で鍛える<質ゴリ押し型>
第四カテゴリーは期待の理解に関する<言語背景型>


<メソッド重視型>まずは訓練のやり方を覚えなければ始まらない

究極の英語学習法K/Hシステム入門編 ワークブック 国井 信一、 橋本 敬子

TOEIC800以上、英検2級以上
メソッドの王様的ブック。これの赤い方究極の英語学習法K/H System (入門編)もありますが、赤いのはスピーキングに関する視点が薄っぺらいのでこちらの方が良いです。本気の方は両方が良いと思います。シャドーイングを通した訓練中心ですが、解説も充実しており「深さ」も鍛えられ、「瞬間使用」まで持って行くためのリプロダクション、英語戻し、メモからスピーキングなどの訓練も充実しています。ただし量は物凄く少ないので、これらを終えてからが本番です。

英語リプロダクション トレーニング

TOEIC530点以上、英検3級以上
おそらく世に出版されてる書籍の中で最も易しい通訳訓練的な本かと思います。リプロダクションを最終的には漫画のコマから行い「瞬間使用」へつなげるという方法です。英検準1級の2次試験のトレーニングにもなるのではと思います。14日でできる! 英検準1級 二次試験・面接 完全予想問題 (旺文社英検書)を併せてやれば、英語で場面を表現する力はかなり安定するはずです。
惜しいのは解説が少ない点とCDが遅すぎる点です。練習用の音声もあるのだから、最後のは速くて良かったと思います。

5STEPアクティブ・リーディング

TOEIC600点以上、英検準2級以上
高校生なら使いこなせるでしょう。一応受験参考書のリーディングの本の一つのようですが、メソッドは通訳訓練に近く、ライティングやスピーキングに応用し易い本だと思います。ただし解説がリーディングの本としては非常に少ないので、リーディングを鍛えたいなら他に本格的読解の本が絶対に必要です。特徴は英語の要約も用意されている点です。自分でも要約を英語で書いたり言ったりするということを目指せば自ずと英語力は上がります。上級者は全ての質問なども英語で答えるなどして使っていけば、よいアウトプットの訓練になる教材だと思います。受験用の教材の一つとしては異例の「深さ」を追求した教材かと。

ここまででお判りいただけたかと思いますが、スピーキングの独学訓練のメソッドは、通訳的なメソッドが不可欠と考えます。これらのメソッドをうのみにするのではなく、自分の感覚を研ぎ澄まして、何を追加して、何を削るかなど考えながら、これらの教材にあたり、その後さまざまな教材/素材へ応用していくと良いでしょう。完全に覚えて、自分で使えるまで口を慣らす、が基本です。


<量ゴリ押し型>メソッドがわかったら、量をこなさなければならない

知られざる基本英単語のルール

TOEIC600点以上、英検準2級以上
使われている単語は易しいですが、解説がターゲット単語に関するものしかないので少し対象レベルをあげました。結構こなれた表現があるので、上級者の方がむしろ使ってて得るものが多いかもしれません。常識的な単語に関してin がつくとかto不定詞をとるとかthatSVをとるとか、一つのダイアログに詰め込んでます。

ニュース英語1分間スピーキング

TOEIC800以上、英検2級以上
日本の2010あたりのニュースで話題になった内容を取り扱って少し小ばかにしつつ2人がダイアログを交わしています(蓮舫の二位じゃだめなんですか?とかtrust me(笑)とか)。自分で使いこなすためにはバーチャルな感覚、自分の言いたいこと、よく知ってることを英語で言うことが良い訓練になるとはしばしばいわれます。これはそれに対して良い訓練になるかと。さほど難しいダイアローグではないのですが、CDは結構速いので上級者の方が良いかと思います。

起きてから寝るまで英語表現700 

TOEIC500点以上、英検4級以上
教材学習の盲点を埋めるような、普通に周りにあるものや現象に関する英語です。日本→英語方式のCDなので、気楽にやりましょう。構文や単語力がある人なら聞いてるだけで盲点だった言い回しを得ることができるのでスピーキング能力があがるでしょう。ない人は一つずつ構造も意識して本を読みながら聞いて、解説もついているのでどこがどこに相当しているのか理解しながら覚えましょう。ただの丸暗記は応用が効かないので良くないです。ただしTOEICなどの試験対策には何の役にも立たない表現かと思います。オフィス編というのもあるので、TOEICも絡めたいならそっちの方が良いかと。

ここまでの教材でわかる通り、量のゴリ押しをする段階では、ある程度の文法力、単語力、構文力を持っていて、解説を必要としない状態にある方が良いということです。そういう意味では学校英文法も無駄ではないかと思います。まあ理想は同時並行できることなのですが。
量を意識しているので、全文を完全に暗唱できるというところまではいかずとも、ここで使われている一部でも自分のモノにするという感じでいっぱいやった方が良いと思います。ここのバランスは難しいところです。完全にものにするまで使いこなすという視点も大事ですが、沢山の表現を身に付けるという視点も大事なので、自分の環境に応じてバランスを見極めてください。


<質ゴリ押し型>内容の質、ある程度長く話す方法も鍛えないと、会話が出来てもただの馬鹿という状態になってしまいます

知識と教養の英会話

TOEIC800以上、英検2級以上
内容がやたら濃いです。ワンフレーズが長いので覚えがいがあると思います。解説は少な目。

伊藤サムの英語のプロになる特訓

TOEIC730以上、英検準2級以上
オバマの演説の一部とかを扱ってます。この内容にしては解説が細かく、提示してあるメソッドも第一カテゴリーのメソッド型と同じくらいキチンとしているので使いやすいと思います。ゆっくり音声も用意してあるのは、スピーキングのためでしょうか?個人的にはオリジナルの音声もそんなに早いわけじゃないので必要なかったように思います。

感動する英語

TOEIC730以上、英検準2級以上
キングの演説などを扱っています。構文に関する解説がほとんどない点が上級者以外には薦めづらい部分ではありますが、収められているコンテンツはかなりレベルが高く、感動ものです。

ここで紹介した高度なものは、パラグラフごとに完全暗唱まではもっていくという方向が良いでしょう(もちろん全文暗唱できるにこしたことはありませんが)。構文が染み込んでくる感覚がない場合は、もしかしたら文法力、構文力の不足かもしれないので、暗唱するまえにしっかり内容を分析してください。分析できないようならまだ実力不足なので、他の教材からやって、そのあとこのカテゴリーへ戻ってください。


<言語背景型>話せても、会話している相手の期待や常識とずれていたらコミュニケーションにならない

英語モードで英会話

全レベル対象
英語の常識を学べます。感覚の違い、期待の違いなど。上級者の方がむしろ身に染みる部分があるかと思いますが、早いうちからこれらを意識していると、何を覚えて、どのように発話していくべきかを効率よく学べることでしょう。これのライティング版「英語モード」でライティング―ネイティブ式発想で英語を書く (講談社パワー・イングリッシュ)と併せて読むと良いです。

知られざる英会話のスキル20

全レベル対象
wellの解説が7種あったり、by the wayが2種あったり、in shortなどのつなぎ言葉をより分析的に解説し、テクニカルに使いこなす方法を提示している感じです。他の教材のダイアログにあってもさらっと流してしまうような表現を、スピーカーの視点から何を狙っていっているかを詳しく解説しています。新しいタイプの英会話本です。これ一つで英会話ができるようになることは決してあり得ませんが、サプリメントとして一度使用すると、幅や可能性がグッと広がります。

ドクター・ヴァンスの 英語で考えるスピーキング

全レベル対象
こちらも先に紹介した英語モードに近い感じの本で、あちらは日常会話に関して、こちらはよりビジネスを意識してる感じと言えます。発想の違いを期待の違いからくる日英の常識の違いを理解するうえで、一読の価値ありです。

このカテゴリーで紹介した視点は、中々学校で扱うこともなく、教材から得ることも今までは出来なかったのですが、2000年辺りからこの視点を意識した教材が上陸し始めたという感じでしょうか。新時代の英会話という意味では必ず身に付けるべき「スキル」の一つと考えて良いと思います。


ライティングとスピーキングは相関関係にある部分もあるので、もちろんライティングの教材のフレーズを覚えてしまうのも一つ重要な点だと思います。逆の考え方をすれば、スピーキングの教材として使っているものをライティングで書けるくらいまで仕上げるというのも手です。反訳という形で日本語から英語にする方法でついでに書けるところまで仕上げるということです。

英語学習にスピーキングの視点を本気で入れると、あらゆる素材が「宝物」になります。意識が変わります。どんな易しい英語でも大事なのです。というのも、自分がそれとまったく同じことを「瞬間的に言えるか?」「それは適切な場面で使用できるか?」という視点に立てば、バカにはできないからです。

この感覚は、ひょっとすると大人になって忘れてしまった子どもの好奇心に近いのかもしれません。聞こえた言葉や読んだ言葉をすんなり吸収してしまう彼らは、あらゆる言葉というものを無意識であっても好奇心から「宝物」として大切にしているのではないでしょうか? |ランキングへ 人気ブログランキングへにほんブログ村 英語ブログへTREview
スポンサードリンク
posted by yozamruai at 15:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | 英語教材レビュー>Speaking | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
カスタム検索
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。